- 産学連携教育イノベーター育成プログラム(AIBET)
- 修了者インタビュー
「修了者フォーカスグループ・インタビュー」の実施報告
REPORT OF ALUMNI INTERVIEW
2022年8月5日、2020年度に開始されたAIBET修了者が集まり、「修了者フォーカスグループ・インタビュー」が開催されました。
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修了者フォーカスグループ・インタビューは、実務家教員を目指す方、既に実務家教員として活躍されている方、企業職を続けつつ非常勤講師・特任教員として大学に関わられている方、修了後に実務家教員になられた方など多様な8名のプログラム修了生に全国からお集まりいただきました。
本会は、プログラムの自己評価として、プログラムの成果を振り返るとともに、今後に向けての改善の知見を得る機会として実施しました。本プログラムによってどういったものが得られたのか、成長のきっかけになったのか、本プログラム修了前後を見て、どのような変化があったのか。プログラムの有効性と更なる改善のため、4つのテーマ、①「価値観」の振り返り、②意識・行動の変容、③「教育イノベーター」の育成、④研修プログラムへの期待、について伺いました。
I 「価値観」の振り返り
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2021年度受講
上田 泰史さん(徳島文理大学 教授)これまでは大学を外からしかみていませんでした。今年度、大学教員となり、何を学ぶかではなく、何ができるかが重要であると学び、それを実感しています。大学の変革の難しさを肌に感じながら、実現に向けて努力しています。
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2021年度受講
花塚 泰史さん(タイヤメーカー勤務/東北大学 特任教授)「壇上の賢者より側方の支援者」であること。私が経験してきたことをベースにして、今の社会情勢などを鑑みて、どういう方向に進んでいかなければいけないのかを学生と一緒に進んでいければよいと考えられるようになりました。
II 意識・行動の変容
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2020年度受講
桑原 重雄さん(宮崎国際大学 講師)学んでいる中で理論だけだとつまらない。いろいろな事例を持ち込み、企業がこんなことをしている、だからこういう戦略になるんだよ、と。そういうことを実務的に、実践的な学びの場として活用しています。
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2021年度受講
藤原 崇さん(大阪大谷大学 教授)今年度大学教員となり、単に全部教えるのではなく、学生に何をエッセンスとして教えたらよいのかを考えることが大事だとわかりました。それを考えるには私自身がもっと深く学問として理解をしないといけない。教え方と同時に、その両面を考えることが大事だと気付きました。
III 「教育イノベーター」の育成
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2020年度受講
桂 直仁さん(車載リチウムイオン電池メーカー勤務)教育イノベーターというのは、学びたい、成長したいと自分で思える学生の数をいかに増やしていくかが大事だと考えます。
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2021年度受講
劉 雲龍さん(大手総合化学メーカー勤務/
早稲田大学大学院商学研究科(博士後期課程)在学)今の日本が抱えている問題は、社会が求めている人材像と大学で育てようとしている人材像に大きなズレがあります。どういった人材を求めていくのか、大社接続の課題として、はっきり打ち出していく必要があると考えます。
IV 研修プログラムへの期待
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2021年度受講
⼤隈 宏一さん(医薬品企業勤務/国公私立大学にて非常勤講師)たこつぼの中で、自分たちだけの世界で終わらないように。本プログラムでは4大学が横につながっているというのはすごく魅力的で、いろいろなことが学べる機会でした。
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2020年度受講
池田 拓史さん(素材メーカー知的財産部勤務)プログラムの集大成となるキャップストーン・プロジェクトをどうやって進めたらよいか、とても悩みました。これを修了者が先輩チューターやアドバイザーとして教えてくれたら、いろいろな意味ですごくプラスになるのではないかと考えています。これは修了者にとっても学び直しになると思います。
本インタビューを通じ、対面でお話を聞くということは非常にインパクトがありました。ご指摘・ご示唆いただいたことは、運営側でも協議していく考えです。高等教育システムとしてどのように実務家教員を活用していくのか、国の中での取り組みとしても試行錯誤が続いています。こうしたことを改善していくという意味でも、修了者のみなさまには、是非、引き続きご協力、お力をお貸しいただきたいと思います。修了者のみなさまのご経験やお考えは、とても意味のあることであると本日改めて感じました。ご協力ありがとうございました。
さらなるプログラムの発展にご期待ください。
お忙しい中、全国からお集まりいただきました修了者のみなさまに心から感謝いたします。ありがとうございました。
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プログラム修了後に大学教員になられた方々のインタビューについては、下記HPにて詳細掲載しております。是非ご覧ください。
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「産学連携教育イノベーター育成プログラム」2021年度修了
徳島文理大学 人間生活学部 建築デザイン学科 教授
上田泰史先生35年余りのメーカー勤務で培った知識と経験、また技術士資格を活かして、2022年4月より大学教員になられた上田泰史先生に、研修プログラムを受講して、実務家教員となった今についてお話を伺いました。
詳細はこちら:https://jitsumuka.jp/about/interview03/ -
「産学連携教育イノベーター育成プログラム」2021年度修了
大阪大谷大学 人間社会学部 人間社会学科 教授
藤原崇先生コンサルタントとして20年間シンクタンクに勤務した実務経験を持ち、2022年4月より大学教員となられた藤原崇先生に、研修プログラムを受講して、実務家教員となった今についてお話を伺いました。
詳細はこちら:https://jitsumuka.jp/about/interview04/
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産学連携教育イノベーター育成プログラム(AIBET)「修了者フォーカスグループ・インタビュー」は、文部科学省「持続的な産学共同人材育成システム構築事業」の一環として開催されました。
お問い合わせ
産学連携教育イノベーター育成プログラム実施校代表校(事務局):東北大学 高度教養教育・学生支援機構 大学教育支援センター〒980-8576 宮城県仙台市青葉区川内41 TEL: 022-795-4472・4473innovator.jitsumuka@grp.tohoku.ac.jp